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バルコニー・外干し場は洗濯のためだけに要る?3実例で見る、使い方から逆算する配置の考え方

HOUSE TAG編集部 · 公開 · 更新
この記事の内容
  1. ホームランディックの一階完結型の半平屋|洗濯の補助なら、外へ出る手間を増やさない
  2. オオトリ建設の2階リビングの家|洗濯の場ではなく、過ごす場としてバルコニーをつくる
  3. ホームランディック紹介の建築家住宅|『誰のためか』がはっきりすると、バルコニーの要不要が見えやすい
  4. 3つの実例で違った、『何を楽にしたかったか』
  5. 住宅系YouTuberはこう解説している
  6. 打ち合わせで確認したいこと

乾燥機を入れる予定なら、バルコニーは要らない気もする。けれど、シーツや布団、日に当てたい服まで全部を室内だけで済ませるのかと考えると、外の場所を少しは残したくなることがあります。反対に、外へ出る場所があっても、毎日そこで洗濯をするとは限りません。

今回の実例では、洗濯のために上階や外へ行く手間を減らす考え方が語られていました。

別の実例では、洗濯は室内で完結させたうえで、バルコニーを過ごす場にする考え方が語られていました。

さらに別の実例では、祖母の布団干しのためにバルコニーを設ける考え方が語られていました。

同じ外の場所でも、主役が洗濯の補助なのか、くつろぎなのか、特定の家族の希望なのかで、近さも見え方も変わります。ここでは3つの家を分けて見ながら、どんな使い方からその配置になったのかを整理します。

ホームランディックの一階完結型の半平屋|洗濯の補助なら、外へ出る手間を増やさない

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先に整えていたのは、1階で洗う・乾かす・しまう流れ

この家では、キッチンからランドリールーム、脱衣室、浴室へとつながる動線が紹介され、洗濯して乾かし、普段使う服を掛ける場所まで一直線でつながることが人気の理由として説明されていました。案内の中でも、『洗濯するために上行ったり外行ったりしなくていい』と話されています。

つまり、この家で先に優先されているのは、外干しの場を大きく取ることではありません。洗う、乾かす、しまう流れを1階にまとめ、日常の洗濯をまず室内側で完結しやすくしています。バルコニーや外干しを考えるときも、先に『毎日の中心はどこか』を分けて考えると、必要な大きさや位置が見えやすくなります。

日に当てたい物だけ、近くで干せるようにする

そのうえで動画では、乾燥機だけで乾かしたくない物や、『どうしても日にねどうしても当てたいもの』がある場合には、近くでも干せるようにしていると説明されています。物干し金物が設けられており、ランドリーの流れから大きく離れずに外干しへ移れるつくりです。

ここから読み取れるのは、外の干し場を毎日の主役ではなく、室内だけでは完結しない分を受け持つ補助の場所として扱っていることです。もし自宅でも乾燥機や室内干しが中心なら、広いバルコニーが要るかより、洗濯の場所から遠すぎない外の受け皿があるかを見た方が、暮らしに合う場合があります。

干せるだけでなく、リビングからどう見えるかも決め手になる

物干し金物の位置にも理由がありました。説明では、リビングから丸見えになる側ではなく、『リビングから見えないエリア』に付けたことで、干しっぱなしでも『お客さんが来てもごちゃつかない』ようにしていると話されています。

洗濯の補助として外に干せる場所をつくるなら、広さや日当たりだけでなく、室内からの見え方も一緒に決まります。特にリビング続きの外部空間は、使いやすさと見え方がぶつかりやすい場所です。『外で干せるか』だけでなく、『干したままでも気にならないか』まで図面で確かめておきたいところです。

オオトリ建設の2階リビングの家|洗濯の場ではなく、過ごす場としてバルコニーをつくる

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洗濯を室内で完結させたから、外の場所に別の役割を与えられる

この家では、洗濯を干す・たたむ・しまう流れを時短することが住宅計画で重要だと触れたあと、2階リビングに面した広いバルコニーが紹介されます。そこで語られていたのは、バルコニーを洗濯物を干す生活感のある場所ではなく、過ごすための場所にしたいという考え方でした。さらに、衣類乾燥機もあって『室内干しすべて完結できる』ので、今回は『楽しい』バルコニーをつくったと説明されています。

この実例では、バルコニーの必要性を洗濯の延長で決めていません。先に洗濯の動線を室内で完結できるようにしたうえで、外の場所は別の目的に振り分けています。バルコニーが欲しいと感じたときは、それが洗濯の逃げ場なのか、外で過ごす場なのかを切り分けるだけでも、計画の方向がかなり変わります。

くつろぐ前提だから、視線対策を壁ごと計画する

このバルコニーは南側にマンションがある条件で計画されており、『このマンションからの視線が気にならないように』壁も含めて最初から計画したと説明されています。

ここから読み取れるのは、物干し用の外部空間と、座って過ごす外部空間では、先に気になる条件が違うということです。過ごす場として考えるなら、洗濯物を掛ける位置より前に、座ったときにどこから見られるか、落ち着けるかを確認したくなります。

床の仕上げまで含めて、室内の延長として整える

さらにこの場面では、せっかくタイルを使うなら、家の中でもご主人のこだわったタイルを楽しめるようにしていると説明されていました。この場面だけでは、どこにどのタイルを使っているかなどの詳細までは断定しません。

ここから読み取れるのは、外に出られる場所をつくるだけでなく、室内とのつながりも意識して整えようとしている点です。もしバルコニーを洗濯とは別の目的で考えるなら、物干しの有無だけでなく、視線の受け方やリビングとのつながりまで含めて考えると、役割がはっきりしやすくなります。

ホームランディック紹介の建築家住宅|『誰のためか』がはっきりすると、バルコニーの要不要が見えやすい

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不要論より先に、この家でかなえたい希望が示されている

この家では、案内の中で『最近ヒアリングをしたら バルコニーいらないって言われる時代になりました』というやり取りがあり、そのうえで『上手に設計したらね やっぱバルコニー良さはありますよね』と話されています。続けて、この家のバルコニーは『ばあちゃんが布団干したい』ので、『そのためのバルコニーが欲しい』と説明されていました。

必要かどうかが割れやすい場所ほど、一般論より先に『誰が何に使うのか』を言葉にした方が判断しやすくなります。この家では、その答えがかなり具体的で、しかも使う人まで見えています。

南側に置くだけでなく、使う人が出入りしやすいことまで考える

このバルコニーは南側にあり、『ここだけじゃなくてそこのテラスドアからも出入りができて おばあちゃんがここに来れる』と説明されています。南側に置いたことに加えて、祖母がそこへ行けることまで含めて語られているのが特徴です。

布団干しのための場所なら、干せる面積だけでなく、そこへ出るまでの負担も大きな条件になります。寝室やテラスドアとの関係を見ておくと、『あるけれど結局使わない』場所になりにくくなります。

主な理由は布団干しでも、庭や光との関係が生まれている

案内では、この場所について『こっから夕日がガっと差し込んでくる』ことや、『ここから庭を見るのもいい』ことにも触れられていました。

ここから読み取れるのは、用途が一つでも、位置しだいで景色や光との関係が付いてくることがあるという点です。ただし、この家で最初に語られている理由はあくまで祖母の布団干しです。景色を楽しむ場として計画したとまでは広げず、まずは主目的が何かを押さえて参考にしたい実例です。

3つの実例で違った、『何を楽にしたかったか』

一階完結型の半平屋では、洗濯のために上階や外へ行かなくてよいことが人気の理由として語られ、乾燥機だけで乾かしたくない物や、日に当てたい物を近くで干せるようにしていました。さらに、干し場はリビングから見えない位置に置かれています。

2階リビングの家では、室内干しと衣類乾燥機で洗濯を完結できることを前提に、バルコニーは洗濯物を干す場所ではなく『楽しい』外部空間として計画されていました。南側マンションからの視線に対して、壁も最初から計画されています。

建築家住宅では、バルコニー不要と言われることに触れつつも、祖母が布団を干したいという希望からバルコニーを設け、テラスドアからも出入りできるようにしていました。

並べて見ると、外の場所に求めていた役割は『洗濯の補助』『過ごす場』『特定の家族の布団干し』に分かれます。名前は同じバルコニーでも、近くに置きたい部屋も、気にしたい見え方も同じではありません。

洗濯の補助なら、広さよりもランドリーとの近さや、干したままの見え方が効きます。過ごす場なら、視線の受け方や床の仕上げまで含めて考えたいところです。布団干しなら、日当たりだけでなく、その人がそこへ出やすいことが外せません。

つまり、バルコニーの要不要は『あると便利そう』だけでは決めにくいということです。誰のどんな動作を支える場所にしたいのかを先に決めると、付けるかどうかだけでなく、どこにどう付けるかまで考えやすくなります。

住宅系YouTuberはこう解説している

ここからはルームツアー実例とは別に、住宅系YouTuberの解説から、バルコニーをどう捉えるかを補足します。実例の採用理由を裏づけるものではなく、役割や注意点を別の角度から考えるための材料として見ていきます。

家づくり せやま大学【ちょうどいい塩梅の家づくり】|室内で乾かせるなら、バルコニーを前提にしない考え方もある

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家づくり せやま大学【ちょうどいい塩梅の家づくり】の動画では、きちんとした家なら部屋でも十分に乾かせる時代に変わってきているとして、「バルコニーは基本いらない」という考え方が語られていました。

あわせて、外干しをあまりしないことに加え、初期費用やメンテナンス費用、雨漏りリスクにも触れています。ここで言っているのは、この動画内での解説者の考え方として、洗濯の主役を室内側へ移しているなら、バルコニーを当たり前に付ける前に見直す視点です。

住宅四天王 エース【ハウスメーカー選びの専門家】|水が入ることや、発見の遅れによる雨漏りに触れている

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住宅四天王 エース【ハウスメーカー選びの専門家】の動画では、水が入ってしまうことがあるとしたうえで、総2階の家が増えてバルコニーなどから2階の屋根に上がれない場合、発見が遅れて雨漏りが起きていることがかなりあると解説していました。

この動画では、バルコニーに関わる話題として、使い方とは別に、水が入ることや発見の遅れによる雨漏りの話が出ています。既存記事の実例が役割や使い方の違いを見ていたのに対して、これは別の観点から触れられていた注意点です。

まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】|洗濯やくつろぎ以外に、物を一時的に外へ置く役割で考える例もある

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まかろにお【工務店&ハウスメーカー攻略法】の動画では、バルコニーがあっても『使うわけじゃなくてね』としたうえで、洗濯物を干すというより、ダンボールや生ゴミ、ペットボトルのゴミなどを外に置いておける空間という意味でのバルコニーだと話していました。

既存記事の3実例には出てこなかった使い方ですが、この動画ではそうした役割の置き方が示されていました。バルコニーを何のために設けるかは、洗濯やくつろぎ以外の考え方もありうると分かる場面です。

打ち合わせで確認したいこと

  • 洗濯は乾燥機と室内干しでどこまで完結できますか。外干しは毎日ですか、それとも補助ですか。
  • 外に出てしたいことは、洗濯物干し、布団干し、くつろぎのどれが中心ですか。
  • 洗濯の補助が主目的なら、広いバルコニーよりランドリー近くの干し場の方が合いませんか。
  • 干した物や布団が、リビングや来客動線からどう見えるかを図面で確認しましたか。
  • くつろぐバルコニーが欲しいなら、そこで座る、食事する、夜風に当たるなど、何をしたいかを具体的に言えますか。
  • 周囲の建物や道路からの視線を、立面や現地で確認しましたか。
  • 特定の家族が使うなら、その人が出入りしやすい位置になっていますか。
  • 『バルコニーが欲しい』ではなく、『そこで何をしたいか』まで打ち合わせで伝えられますか。

バルコニーや外の干し場は、洗濯のために必ず付ける場所でも、いらないと決めつける場所でもありません。洗濯の補助にしたい家、過ごす場にしたい家、祖母の布団干しをかなえたい家では、必要な位置も見え方も違っていました。図面ではまず、外に出て何をしたいかを言葉にし、その行為に合う近さと視線の条件を確かめてみてください。

実例を詳しく見る

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