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ダイニングの後ろはどれくらい空ける?2実例で考える、椅子と家事の通り道

HOUSE TAG編集部 · 公開
ダイニングの後ろはどれくらい空ける?2実例で考える、椅子と家事の通り道について、図面と住宅設備を見ながら配置を検討する様子
この記事の内容
  1. トヨタホーム株式会社・社員宅|ダイニングの後ろに学用品の収納を用意する
  2. 坂井建設・カウンターで食事をする家|独立したテーブルを置かない選択
  3. 2実例の違いは、背面に置く物と食事の場所の選び方
  4. 住宅系YouTuberはこう解説している
  5. 打ち合わせで確認したいこと

夕食を運ぶとき、座っている家族の後ろを通れるだろうか。子どもが椅子を引いたら、背面の収納は開けられるだろうか。ダイニングの通路を考えるなら、家具が収まった図面だけでなく、食事の前後に起きる動きも重ねてみたいところです。

今回は、ダイニング背面に子どもの物をしまう収納を設けたトヨタホーム株式会社の家と、独立したテーブルを置かずカウンターを選んだ坂井建設の家を紹介します。背面に何を置くかを考えた実例と、食事をする場所の形から選び直した実例です。

この2実例の紹介場面では、椅子の後ろに必要な通路寸法までは示されていません。配置理由をたどったうえで、椅子を引くと狭かったという問題を扱う解説も参照し、自宅の図面で何を確かめるかを整理します。

トヨタホーム株式会社・社員宅|ダイニングの後ろに学用品の収納を用意する

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家族が長く過ごすLDKへスペースを振り向ける

この家では、敷地や使えるスペースが限られる中でも、家族が長く過ごすLDKをなるべく広く、開放的にしたいと考えていました。そのため、水回りを2階へ配置し、その分のスペースをLDKに充てる工夫をしたと説明されています。

ただし、LDK全体に広さを確保することと、食卓の後ろで必要な動作ができることは、分けて確かめたい点です。自宅の計画でも、まずテーブルと椅子を置き、その背後を通路だけにするのか、収納を使う場所にもするのかを図面に書き込んでみましょう。

背面収納は、将来しまう物まで決めて設けている

ダイニングの後ろには扉付きの収納があります。将来はランドセルや子どもの学習用品をしまいたいと考えて設けたもので、急な来客時にも物をしまえる便利な場所として使っていると紹介されています。収納の位置だけでなく、入れる物と使う場面が語られている実例です。

ここから読み取れるのは、ダイニング背面を、歩くためだけの場所として扱っていないことです。収納を参考にするなら、棚の容量だけでなく、扉の前に立つ、物を取り出す、持ち替えるという一連の動作まで描いてみてください。

例えば学用品をしまう計画なら、朝食中の家族がいるときにも出し入れするのか、食事とは別の時間に使うのかを考えたいところです。収納の近さを評価する前に、食事をする人と収納を使う人が同時にいる場面を決めると、設計者にも希望を具体的に伝えられます。

椅子・収納扉・通り道を同じ図面で確認する

この動画で確認できるのは、ダイニング背面の収納と、その用途までです。椅子を引いたときの背後の余裕や、収納を開けながら人が通れるかは、この場面では説明されていません。収納が近いことを、そのまま通路の使いやすさの証明にはできません。

背面収納を設けるなら、椅子を使う範囲と収納を使う範囲を重ねて確認することが大切です。 打ち合わせでは、椅子を収めた図だけでなく、座った状態と立ち上がる状態も描いてもらいましょう。そのうえで収納扉の開き方を加え、どの場面で後ろを通りたいのかを伝えます。

すべての動作を常に同時にできるようにしたいのか、出し入れのときだけ待つ使い方でもよいのかも、家族で決めたい条件です。この家の寸法をまねるのではなく、自分たちが同時に行いたい動作から配置を検討する参考にできます。

坂井建設・カウンターで食事をする家|独立したテーブルを置かない選択

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大家族ではない暮らしに合わせて、食卓の形を選ぶ

このLDKには独立したダイニングテーブルがなく、キッチン前にカウンターを設けています。テーブルを置かない理由については、大家族ではないので必要ないという考えが語られています。カウンターにそれぞれ座るほか、後ろのベンチなど、いろいろな場所に座ってもらう使い方も説明されています。

動画内では、この空間にテーブルを置くと圧迫感が出そうだという感想も交わされています。キッチン前をカウンターとして使うことで、家族の座る場所を確保しながら空間を活用している、という紹介です。

参考にしたいのは、通路を広げる方法だけを探す前に、独立したテーブルが自分たちに必要かを考える順序です。ただし、この実例でも、着席中の人との衝突を避けるためにカウンターを選んだとは説明されていません。家族の人数と座り方に合わせた選択として読みたいところです。

カウンターと後ろのベンチを、使う場面から考える

カウンターの後ろにはベンチがあり、カウンターやベンチに座る人が見られるテレビも紹介されています。食事の場所だけでなく、座って過ごす場所としての使い方が語られています。一方、ベンチに座ってどのように食事をするかや、来客時の食卓の用意までは説明されていません。

自宅に取り入れるなら、カウンターの席とベンチを同時に使う場面を想像してみましょう。食事中の人の後ろを通ってベンチへ行くのか、別の方向から近づけるのか。座れる場所の数だけでなく、それぞれの席へどう出入りするかを確認したい配置です。

また、普段は家族だけで食事をしていても、親や友人を招くときに同じ場所で食べたいかは別の条件です。カウンターだけで足りるかを判断する際は、日常の人数と、来客時に必要な食事の席を分けて書き出しておくとよいでしょう。

テーブルをなくしても、椅子の後ろの確認は残る

この場面では、カウンターとベンチの間隔や、椅子を引いたときの通路寸法は示されていません。カウンターを選んだ理由と複数の座る場所は確認できますが、背後をいつでも通れるという評価まではできません。

カウンター型を選んでも、座る人の後ろで何をするかは確認が必要です。 椅子を引く範囲に加え、料理を置く人、食器を下げる人、ベンチへ移る人がどちら側を通るかを図面でたどってみてください。

その際は、使いたい椅子も候補に入れて検討しましょう。カウンターが納まることだけで判断せず、実際に使う家具を前提に立ち座りと通り抜けを試す。独立テーブルを置く案との比較も、同じ人数・同じ動作で行うと、自分たちに合う形を考えやすくなります。

2実例の違いは、背面に置く物と食事の場所の選び方

トヨタホーム株式会社の家は、ダイニング背面に収納を設け、将来の学用品の収納や来客時の片づけに使う計画でした。坂井建設の家は、大家族ではない暮らしに合わせて独立したテーブルを置かず、カウンターや後ろのベンチを座る場所として用意していました。

前者を参考にするなら、食事と収納の出し入れを同時に行うかが検討点になります。後者なら、カウンターの着席人数と、後ろのベンチへの出入りをどう考えるかが検討点です。どちらが広く通れるかではなく、自宅で重ねたい動作が何かを比べてみましょう。

どちらの実例も、紹介場面だけでは背面通路の寸法や、着席中に人が通れる条件までは分かりません。背面収納やカウンターという配置を選ぶことと、必要な通路幅を確保することは、分けて確認する必要があります。

住宅系YouTuberはこう解説している

住宅四天王 エース【ハウスメーカー選びの専門家】|椅子が収まった図面ではなく、引いた状態も確認する

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家具が納まることと、使えることを分けて見る

この解説では、ダイニングの椅子を引いてみたら狭かった、という問題を挙げています。図面にはテーブルが描かれていても、椅子は収まった状態になっているという指摘です。これは解説者が挙げる注意点であり、先ほどの2実例で狭さが生じているという説明ではありません。

この指摘を図面の確認に生かすなら、椅子を収めた状態、食事中の状態、立ち座りのために引いた状態を分けて見てみましょう。同じ背面の空間でも、どの状態で人に通ってほしいのかを指定して相談することが大切です。

必要な幅は、具体的な動作を試して相談する

この解説の該当場面では、椅子を引いたときの狭さに注意を促していますが、必要な通路幅の数値までは示していません。

打ち合わせでは「後ろを通れますか」だけでなく、「家族が食事中に配膳したい」「椅子を引いた状態で背面収納を開けたい」と場面を伝えましょう。可能なら候補の椅子とテーブルで立ち座りを試し、背後の家具や壁の位置も再現して、必要な間隔を設計者と確かめてください。

打ち合わせで確認したいこと

  • ダイニングの後ろを通って何をしたいか。配膳、食器の片づけ、収納の出し入れを図面上で別々にたどれるか。
  • 使いたい椅子を収めた状態、食事中、立ち座りのために引いた状態を、それぞれ図面で確認できるか。
  • 背面収納には何を入れるか。学用品などを食事中にも出し入れする使い方を想定しているか。
  • 背面収納の扉を開けたとき、椅子や座る人との位置関係はどうなるか。出し入れする人の立つ場所も確保できるか。
  • 独立したテーブルを置く案とカウンター案を、同じ人数・同じ食事の場面で比較できるか。
  • カウンターと背後のベンチを同時に使うなら、それぞれの席へどちらから出入りするか。
  • 来客と一緒に食事をするとき、必要な席と食器を置く場所をどこに用意するか。
  • 候補の家具で立ち座りを試し、家族が座っている後ろを配膳する場面まで再現して、必要な間隔を相談できるか。

ダイニングの後ろは、椅子が収まった見た目だけでは判断しにくい場所です。まず、座る・通る・収納を使う動作のうち、何を同時にしたいかを決めてみてください。関連する実例を見るときも、テーブルの形だけでなく、その背後の家具と人の出入りに注目すると、自宅の打ち合わせに生かせます。

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