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キッチンとダイニングの配置はどう決める?3実例で考える、調理・配膳・収納のつなぎ方

HOUSE TAG編集部 · 公開
キッチンとダイニングの配置はどう決める?3実例で考える、調理・配膳・収納のつなぎ方について、図面と住宅設備を見ながら配置を検討する様子
この記事の内容
  1. K-LIVING(川堀工務店)・ダイニングキッチンの実例|収納から調理へつなぐ
  2. 匠建築工房・造作キッチンダイニングの実例|大きさと収納の使い方を調整する
  3. アーチ・横付けダイニングの実例|調理の移動と食卓の位置を一緒に考える
  4. 3実例から整理する、近づけたい場所と残したい余白
  5. 打ち合わせで確認したいこと

夕食を作って食卓へ運び、食べ終わった皿を戻す。往復を減らしたくて、キッチンとダイニングを近づけたいと考える人は多いでしょう。ただ、食卓が近くても、食材を取りに行く動きや、調理中に移動する動きは別に残ります。まずは、食事の支度のどこを短くしたいのかを分けてみませんか。

今回は、買い物後の収納と調理をつなぐK-LIVING(川堀工務店)、造作の大きさや収納扉の使い方を調整した匠建築工房、加熱側を背面に分けてダイニングを横付けしたアーチの3実例を紹介します。それぞれ、配置を考えるための手がかりが異なります。

食卓との距離だけを比べるのではなく、取り出す、調理する、運ぶという順に見ていきます。食後の片付けについては、紹介された配置だけで便利さを決めつけず、自宅の図面で確かめたい点まで整理します。

K-LIVING(川堀工務店)・ダイニングキッチンの実例|収納から調理へつなぐ

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パントリーは、しまうときと取り出すときの両方から考える

ダイニングキッチンの紹介で、まず説明されるのがパントリーです。買い物から帰って物を入れ、料理するときにはそこから取り出してキッチンへ持っていける動線として計画されています。収納量だけでなく、収納を使う前後の動作が語られている点が特徴です。

ここから読み取れるのは、配膳の前にある「食材を用意する動き」も配置の検討対象にしていることです。自宅の計画でも、買い物袋を運んでしまう経路と、料理中に必要な物を取りに行く経路を別々にたどってみてください。帰宅時だけ便利なのか、調理中にも使いやすいのかを分けて確認できます。

キッチン横に、冷蔵庫とよく使う物の置き場を用意する

キッチン横には、冷蔵庫を置くための空間があります。そこには棚も設けられ、よく使う物や家電を置ける場所として紹介されています。一方、この動画の紹介場面では、ダイニングテーブルの具体的な位置や、そこへ料理を運ぶ経路までは説明されていません。

この実例から参考にしたいのは、テーブルの並べ方そのものより、キッチンの横を何に使うかという問いです。自宅ではその位置を食卓に使いたいのか、冷蔵庫や家電の置き場にしたいのか。候補の図面に両方を描き、料理する人がどこから何を取るかを確かめると、希望する配置の条件を具体化できます。

片付けも短くしたいなら、配膳経路を逆向きにたどるだけで終わらせず、食器の戻し先まで追加してみましょう。この家で片付けがどう行われるかは断定できませんが、収納から調理へつなぐ考え方を、自宅では食後の収納まで延ばして検討できます。

匠建築工房・造作キッチンダイニングの実例|大きさと収納の使い方を調整する

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大きくできることと、使いたい大きさは分けて考える

このキッチンダイニングは、図面を描いて大工に製作してもらったものとして紹介されています。大きさについては、もっと広くすることもできたものの、そうすると狭くなるため調整したと説明されています。小さくしすぎることも避けたいという話があり、最後にバランスを取ったことが分かります。

ただし、この説明だけでは、調整したのが天板の奥行きなのか幅なのか、どの部分かまでは特定できません。また、中庭も紹介されていますが、中庭の広さを確保するために寸法を調整したとは説明されていません。

参考にしたいのは、造作なら大きくするほどよいと考えず、周囲との関係で大きさを決めている点です。自宅で作業面や食卓を広げたいときには、「何を置くために広げるのか」と「広げた分、どこの余白を使うのか」をセットで相談しましょう。調理のための広さと、人が動くための広さを図面上で分けて見るのが出発点です。

収納は、扉を開けて使う状態まで見る

収納の紹介では、扉を開けると家電が収まっている様子が説明されます。続く場面では、扉自体を収納しておける仕組みも紹介され、普段の使い方に触れています。家電を扉の内側に収めていることは確認できますが、普段から閉じたまま使うという説明ではありません。

ここから考えたいのは、収納を閉じた状態の見た目だけで配置を決めないことです。キッチンとダイニングの間を料理や食器を持って通るなら、その時間に開けておきたい収納も図面へ描いてみてください。扉を開けたまま物を出し入れするのか、使うたびに閉めるのかで、確認したい動作が変わります。

この実例の収納扉の仕組みをそのまま採用する必要はありません。まず、自分たちは朝食や夕食の支度中にどの家電を使うのか、使う間に誰が横を通るのかを整理しましょう。そのうえで、扉の開き方と収納内へのアクセスを検討したいところです。

アーチ・横付けダイニングの実例|調理の移動と食卓の位置を一緒に考える

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加熱側を背面に分けて、横付けする場所をつくる

この実例では、洗う・切る側に対して、加熱する場所を背面側に分けています。動画では、この構成によってLDKに対するキッチンの長さを抑え、体感的な広がりをつくると説明されています。ダイニングを横付けできることも、このキッチンの構成と結び付けて語られています。

ここで参考になるのは、食卓を横へ置くかどうかを、キッチンの形と切り離していない点です。横付けを希望するなら、テーブルだけを追加した図面ではなく、洗う場所、切る場所、加熱する場所を含めた配置案で比べましょう。この家の説明を、どの間取りでも横付けできるという意味には広げないことが大切です。

配膳の近さに加え、調理中の横移動にも目を向ける

調理動作の説明では、洗う・切る・焼く場所が横に並ぶ場合の移動と、振り向くと加熱側がある今回の構成を比較しています。横へ歩く代わりに向きを変えて作業をつなげられることを、利点として紹介しています。これは配置と動作の説明であり、調理時間の短縮を測定した結果ではありません。

食卓を近づける検討と、料理中の移動を減らす検討は分けてみると整理しやすくなります。例えば、普段よく作る料理を一つ選び、食材を洗い、切り、加熱し、皿に盛る順番を図面上でたどってください。その後に、盛り付けた皿をどこから食卓へ運ぶかを重ねれば、調理と配膳を一続きで確認できます。

二人で料理するなら、立つ場所と担当作業を分けてみる

二人で使う場合には、一方が洗う・切る作業をし、もう一方が加熱や盛り付けをする分担が紹介されています。また、向かい合う作業台の間が広すぎると、振り向いた先に作業台がなくなるという注意も述べられています。広さだけでなく、作業を受け渡す距離を考えた説明です。

自宅に取り入れるなら、二人とも同じ作業面を使いたいのか、洗う人と加熱する人に分かれるのかを先に話しておきましょう。動画の説明だけで最適な通路幅を一律に決めず、自分たちが立つ位置、振り向く動き、すれ違う場面を実際の設備に合わせて確かめたいところです。

料理する人以外の動きも、同じ図面に重ねる

動画では、この作業動線の中に冷蔵庫を配置しないよう工夫する必要があるとも説明されています。ただし、この場面から実際の冷蔵庫の位置までは特定できません。配置上の注意として受け取り、この家でどう解決されたかとは分けて考える必要があります。

確認したいのは、料理する人の動きだけではありません。家族が飲み物を取りに来る、配膳を手伝う、食べ終わった皿を運ぶといった動きも描いてみましょう。横付けの食卓が近いことと、それぞれが通りたい場所を通れることは、別の確認項目です。

3実例から整理する、近づけたい場所と残したい余白

K-LIVING(川堀工務店)の実例で確認できたのは、パントリーへしまい、料理の際に取り出す流れと、キッチン横の冷蔵庫・棚の置き場です。ダイニングへの配膳距離ではなく、調理を始めるまでの配置を考える手がかりになります。

匠建築工房の実例では、造作の大きさを周囲との関係で調整した説明と、家電収納や扉の仕組みが確認できました。アーチの実例では、加熱側を背面に分ける構成を、ダイニングの横付けと調理中の動作に結び付けて説明しています。

3つは、同じ条件で家事の速さを比べた実例ではありません。自宅で短くしたい動作を選び、その動作に必要な場所と余白を確かめるための材料として見ると役立ちます。取り出す距離を短くしたいのか、調理中の横移動を減らしたいのか、食卓への受け渡しを近づけたいのかで、先に検討する位置は変わります。

片付けまで含めた使いやすさは、今回の紹介だけでは比較できません。自宅では、食卓から食器を下げる場所、洗う場所、収納へ戻す場所を追加して確認しましょう。調理と配膳に合う配置が、そのまま食後にも合うかを確かめてから決めたいところです。

打ち合わせで確認したいこと

  • 最も短くしたいのは、食材を取り出す動き、調理中の移動、食卓への配膳、食後の片付けのどれか。
  • パントリーは、買い物後にしまう経路と、料理中に取り出す経路の両方に合っているか。
  • キッチン横を食卓、冷蔵庫、家電置き場のどれに使うか。それぞれを配置した案で、取り出す動きを比べたか。
  • 作業面や食卓を大きくする目的は何か。広げた場合、周囲のどの余白が変わるか。
  • 調理中に使う家電収納は、扉を開けたままにするか。開いた状態で配膳や物の出し入れができるか。
  • 普段の料理を、洗う・切る・加熱する・盛り付ける順に図面でたどると、どこで歩き、どこで振り向くか。
  • 二人で料理する場合、担当する作業と立つ場所はどこか。作業台間の距離は、その分担に合っているか。
  • 冷蔵庫を使う家族や配膳を手伝う人は、料理中の人の間を通らずに目的の場所へ行けるか。
  • 食卓から下げた皿をどこに置き、洗った後はどこへ戻すか。その経路を調理・配膳の経路と重ねて確認したか。

キッチンとダイニングは、近さだけでなく、その間で何をするかから考えたい場所です。まず普段の食事を一回分思い浮かべ、取り出す、作る、運ぶ、戻す動きを図面に描いてみてください。関連する実例を見るときも、テーブルの並びだけでなく、収納や作業場所まで追うと、自分たちの配置に必要な条件を整理できます。

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