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LDKはどこも明るいほうがいい?過ごし方で明るさを分けた2実例

HOUSE TAG編集部 · 公開
この記事の内容
  1. K-LIVING(川堀工務店) 朝の食卓に光を集め、リビングは落ち着きへ寄せる
  2. 住まい設計工房 大空間の中に、光を絞った居場所も残す
  3. 2つの実例を比べると、分けているのは明るさだけではない
  4. 打ち合わせで確認したいこと

大きな窓を付けて、LDKはできるだけ明るくしたい。そう考える人は多いはずです。ただ、朝ごはんを食べる場所と、夜にソファで落ち着きたい場所まで、同じ明るさが合うとは限りません。

今回の2実例では、K-LIVING(川堀工務店)は朝食を取るダイニングに吹き抜けを設け、リビングは落ち着く空間にしたいという理由で窓を設けていませんでした。住まい設計工房は、少し明るいところと光を絞ったところを同じ空間の中につくり、家族の気配はつなぎながら、それぞれの居場所を用意していました。

見たいのは、単に明るいか暗いかではありません。食べる、休む、一人になりたい、でも家族の気配は感じたい。そんな過ごし方の違いから、LDKの採光と囲われ方を考えてみます。

K-LIVING(川堀工務店) 朝の食卓に光を集め、リビングは落ち着きへ寄せる

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ダイニングに吹き抜けを置いたのは、朝食の場面をはっきり想定していたから

この家では、ダイニングに大きな吹き抜けを設けています。朝、寝ぼけながら朝食を取る場所だから、なるべく光を入れて明るくしたい。そのように採用理由が説明されています。朝の食卓でどう過ごすかと、吹き抜けを設ける場所が結びついています。

窓の大きさや吹き抜けを考えるときは、先に『どこで一日を始めるか』を決めると優先順位が見えやすくなります。朝食の時間を大切にしたい家なら、最も明るくしたい場所はソファまわりではなく食卓かもしれません。

リビングは無窓にして、くつろぐ場所の条件を変えていた

一方で同じ場面では、リビングについて「実は窓がないんです」と語られています。理由も続けて示されており、「落ち着く空間にしたい」という考えから、あえて窓を設けていません。ダイニングは朝に向けて明るく、リビングは休むために条件を抑える。その対比が、このLDKの大きな特徴になっています。

くつろぐ場所に何を求めるかは、家ごとにかなり違います。外への抜けや日差しを楽しみたい家もあれば、この実例のように、光や視線を少し抑えて安心して座れることを重視する考え方もあります。ソファで何をして過ごす時間が長いのかまで話せると、必要な窓のあり方も決めやすくなります。

天井の高さにも、落ち着ける場所にしたい意図がある

同じ場面では、天井を低めに設定したことも紹介され、人が落ち着く高さを意識した説明が続きます。窓の有無だけでなく、天井の高さにも目を向けている実例です。これはこの家での設計意図であり、誰にとっても同じ高さが快適だと示すものではありません。

LDKの印象は、窓の数だけで決まりません。光を入れる場所と抑える場所に加えて、天井の高さで包まれ方をどう変えたいかまで考えると、同じ一室の中でも場所ごとの性格をつくり分けやすくなります。

住まい設計工房 大空間の中に、光を絞った居場所も残す

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最初から『少し明るいところ』と『光を絞ったところ』を併置していた

この家では、設計の考え方として「少し明るいところと光を絞ったところを作りまして」と語られています。続けて、人にはいろいろな感情があり、「いい時悪い時どんな形でも気持ちよく過ごせるように」と説明されています。家の中を一種類の明るさでそろえるのではなく、気分に応じて居場所を選べるようにしていることが分かります。

昼は明るいほうがよさそう、と一括で考えがちですが、この実例のように明るさに段差をつくる考え方もあります。元気に過ごしたい時と、少し静かにいたい時で居たい場所が変わるなら、均一な明るさより合うこともあります。

家族の気配はつなぎながら、それぞれの居場所を散らしている

別の場面では、この家の設計趣旨として「同じ空間にいて家族の気配は繋がるんだけれども それぞれの居場所を作るっていうのはすごく大事」と語られています。さらに、2階で読書をする場所、映画を見る場所、カウンター、窓際のソファー、ロフトなど、複数の居場所が挙げられています。広がりのある空間の中に、過ごし方の違う場所を点在させている実例です。

ここから読み取れるのは、明るさの差が見た目の演出だけでなく、居場所の選択肢と結びついていることです。家族と同じ空間にいたいけれど、ずっと同じ席、同じ明るさで過ごしたいわけではない。そう感じるなら、LDKにはつながる広がりと、少し離れて座れる角の両方があると検討しやすくなります。

ロフト下だけ天井と黒い色を使い、落ち着く一角にしている

この家のロフト下については、「ちょっとここだけ天井を作って 落ち着く空間にしたいということで 黒い色も採用」と説明されています。また別の場面では、体積の広いところにいると「やっぱり人間なので天井が欲しい」という話も出ています。開放的な空間の中に、一部だけ囲われ方を変えた場所を入れていることが確認できます。黒い色を使った範囲の細かな広さや寸法は、この場面だけでは分かりません。

吹き抜けや大空間に惹かれていても、ずっと開けた場所だけで過ごしたいとは限りません。この実例のように、広がりの中に小さくこもれる場所を混ぜると、同じLDKでも選べる過ごし方が増えます。打ち合わせでは、大きな空間がほしいかだけでなく、その中に天井が欲しくなる一角を入れたいかも聞いてみると具体的です。

2つの実例を比べると、分けているのは明るさだけではない

K-LIVING(川堀工務店)の実例は、朝食を取るダイニングを明るくしたいという生活場面が先にあり、その対比としてリビングを落ち着く場にしていました。住まい設計工房の実例は、少し明るいところと光を絞ったところをつくり、人の感情の揺れや、それぞれの居場所に応える考え方が前に出ています。

手段も違います。K-LIVING(川堀工務店)は、ダイニングの吹き抜けと窓を設けないリビングを対比させ、同じ場面では低めの天井も説明していました。住まい設計工房は、大空間の中で明るい場所と光を絞った場所をつくり、ロフト下には天井と黒い色で落ち着く一角を設けています。

どちらも『暗いほうがいい』『明るいほうがいい』と単純に決めているわけではありません。先に決めているのは、どこで朝を始めるか、どこで休みたいか、家族とどう距離を取りたいかです。自宅で考えるときも、窓の大きさを増減する前に、朝と夜で長くいる場所がどこかを整理すると、採光の優先順位が見えやすくなります。

もう一つの分かれ目は、LDKの中に切り替えをどこまでつくるかです。場所ごとに明るさの差をはっきり分ける方法もあれば、一つの大空間の中で少しずつ明るさや囲われ方を変える方法もあります。自分の暮らしに合うのがどちらかを考えると、好みだけで終わりにくくなります。

打ち合わせで確認したいこと

  • 朝いちばん長くいるのは、ソファですか、食卓ですか。そこにいちばん光を入れたいですか。
  • LDKの中で、外へ大きく開きたい場所と、少し囲われて落ち着きたい場所を分けたいですか。
  • くつろぐ場所は、窓の抜けを優先したいですか。それとも光や視線を少し抑えたいですか。
  • 吹き抜けや大空間をつくるなら、その中に天井が低い一角や、こもれる場所も必要ですか。
  • 家族の気配は感じたいけれど一人の居場所もほしいなら、どこにその切り替えをつくりますか。

LDKの明るさは、家じゅうを均一に明るくするかどうかではなく、どの行為にどんな環境を与えたいかで決まります。朝の食卓に光を集めるのか、大空間の中に陰を残すのか。実例を見ると、答えは窓の大きさだけではなく、天井の高さや囲われ方まで含めて組み立てられていました。

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