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洗面と脱衣は分けるべき?3実例に見る、一体化と分離の考え方

HOUSE TAG編集部 · 公開
この記事の内容
  1. 和歌山県のガレージハウス|一体化で目指したのは、水まわりを一室で完結させること
  2. ハウスアップのホテルライクハウス|一体型でも、洗面に求めたのは手入れのしやすさ
  3. エコワークスの平屋|洗面は朝の支度、脱衣室は洗濯作業を担う配置
  4. 3実例を比べると、『どの重なりを減らしたいか』が違っていた
  5. 打ち合わせで確認したいこと

朝、誰かが洗面台で身支度をしている横で、別の家族がお風呂に入る。あるいは、洗濯機を回しながら着替えや室内干しまで同じ場所で済ませたい。洗面と脱衣を一緒にするか分けるかは、そんな日常の重なり方で迷いやすいところです。

ただ、『独立洗面が使いやすそう』『一体型のほうがまとまりそう』だけでは決めきれません。先に見たいのは、朝の支度の混雑をほどきたいのか、洗濯や入浴まわりを一室で進めたいのか、その優先順位です。

今回の3実例では、和歌山県のガレージハウスは洗面・脱衣・ランドリーを一室にまとめ、京都市伏見区のホテルライクハウスは一体型洗面の手入れのしやすさを重視し、エコワークスの36坪平屋はトイレ横に洗面を置き、朝の支度をスムーズにするため平屋でもトイレを2つ設けていました。

同じ『一体型』『分離型』でも、理由はかなり違います。ここでは、何があるかより、なぜその配置にしたのかに注目して見ていきます。

和歌山県のガレージハウス|一体化で目指したのは、水まわりを一室で完結させること

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洗面・脱衣・ランドリーを一室にまとめていた

この家では、脱衣・洗面・ランドリーを一室にまとめていました。洗面台は既製品で、片側にオープンスペース、反対側に収納があり、鏡裏も収納として使えるつくりです。

最近は洗面台を脱衣室の外に出す例も多い一方で、この家では洗面、脱衣、ランドリーを同じ空間に集約し、一つのスペースで完結できるようにしていました。

この実例を参考にするときに先に考えたいのは、独立洗面が欲しいかどうかだけではありません。自宅では、着替えと洗濯、洗面をどこまで一つの部屋にまとめたいのか。そこがはっきりすると、一体型との相性が見えやすくなります。

入浴中の使いにくさには、鍵と見え方で向き合っていた

一体型の使い方については、入浴中に洗面所を使いにくい場面があることにも触れられていました。そのうえでこの家では、使うのは家族が中心であること、ドアに鍵があること、かすみガラスで中が見えにくいこと、入浴中かどうか分かるようにしていることが説明されていました。

ここから読み取れるのは、一体型にしたから不便さを無視しているわけではない、ということです。洗面と脱衣を分けるかどうかだけでなく、誰が使うのか、入浴中の出入りをどこまで許容するのか、鍵や視線の工夫で対応したいのかまで考える必要があります。

干し場まで含めて、水まわりの役割を集約していた

この空間は3畳で、洗面、脱衣、洗濯、干し場の機能をまとめていました。室内干し用のポールも設けられており、洗面だけでなく洗濯の途中工程まで担う部屋として扱われていました。

一体型を検討するときは、洗面台の位置だけでは足りません。洗濯物を持って立つ場所、干す作業の位置、着替えと家事が同時に起きたときにぶつからないか。一室に集めるほど、動作の重なり方まで見ておく必要があります。

ハウスアップのホテルライクハウス|一体型でも、洗面に求めたのは手入れのしやすさ

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洗面脱衣室を中心に、トイレと浴室を近くにまとめていた

この実例は、18坪の狭小地に建てたホテルライクハウスとして紹介されています。水まわりは、洗面脱衣室を挟んでトイレと浴室が並ぶ間取りで、全体を近くにまとめていました。玄関から入ってすぐ使いやすい動線としても案内されています。

ここでまず見えてくるのは、洗面を独立させるかどうかより先に、水まわり全体を近くにまとめることを優先している点です。家全体がコンパクトな場合は、洗面と脱衣の関係だけでなく、トイレや浴室との位置関係も使い勝手を左右します。

一体型洗面を選んだ理由は、掃除のしやすさだった

洗面は、一体型のタイプを採用していました。そのまま雑巾やタオルで拭きやすい仕様で、別の仕上げも検討していたものの、最終的には手入れのしやすさを重視して選んでいます。

この家で印象的なのは、一体型の採用理由が見た目の統一感ではなく、日々の手入れとして語られていることです。洗面と脱衣を分けるか迷うときも、毎日どこを拭くのか、継ぎ目の少ない形が合うのか、掃除の負担を減らしたいのかは、間取りと同じくらい大切な判断材料になります。

脱衣室は、乾燥機だけで終わらない洗濯を受け止める前提だった

脱衣室には、乾燥機付きの洗濯機を置く想定が示されていました。一方で、乾燥しきれない物はここに物干しを付けて干す想定も説明されており、着替えの場所だけでなく、乾燥機で終わらない洗濯を受け止める部屋として考えられていました。

ここから読み取れるのは、一体型か分離型かよりも、洗濯をどこで終わらせるかが先にあるということです。乾燥機中心でも、干したい物が一定量あるなら、脱衣室にどこまでその役割を持たせるかで必要な広さは変わってきます。

エコワークスの平屋|洗面は朝の支度、脱衣室は洗濯作業を担う配置

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洗面は、2人が同時に朝の支度をする場所として広く取っていた

この平屋では、洗面台を2人が同時に朝の支度をできるようワイドサイズにしていました。洗面台の下は全面収納にせず、座ってメイクできるよう椅子を置くスペースも設けています。さらに、設計時に明かり取りの窓を加え、自然光でメイクできるようにしていました。

ここでの洗面は、手洗い設備というより、朝に滞在する身支度の場所です。洗面を分けるかどうかを考えるなら、家族がここで何分過ごすのか、洗顔だけか、メイクや整髪まで含むのかを確かめると、必要な広さや位置が見えやすくなります。

トイレ横に洗面を置き、平屋でもトイレを2つにしていた

この家には玄関横のトイレとは別にもう一つトイレがあり、平屋でもトイレを2つ設けていました。家を出る時間が重なる2人の朝の支度に配慮した計画で、トイレの横に洗面を置いたため、トイレ内には洗面を設けていません。

興味深いのは、洗面と脱衣を分ける話が、そのままトイレの使い方にもつながっていることです。朝の混雑を減らしたいなら、独立洗面をつくるだけでなく、トイレの数や位置まで含めて考えたほうが合う場合があると、この実例は教えてくれます。

脱衣室は『洗濯を進める部屋』として整えられていた

脱衣室には、作業用の机、洗剤を置く棚、ハンガー用のポール、室内干し用のポール2本が設けられていました。さらに勝手口があり、部屋干しと外干しの両方に対応する動線として紹介されていました。

また、この家は洗って、干して、ウォークインクローゼットへハンガーに掛けたまま収納できる動線を採用していました。脱衣室は、服を脱ぐだけでなく、洗って干して収納へ送る手前までを担う場所として考えられていました。

分離型を考えるなら、洗面だけ外に出すのか、それとも脱衣室に洗濯機能をどこまで集めるのかを切り分けて考えたいところです。分けること自体が目的になると、結局は別の作業が遠回りになることがあります。

3実例を比べると、『どの重なりを減らしたいか』が違っていた

和歌山県のガレージハウスは、洗面・脱衣・ランドリーを一室にまとめ、3畳ほどの空間に干し場まで集約していました。ハウスアップのホテルライクハウスは、水まわりを近くにまとめたうえで、一体型洗面そのものには手入れのしやすさを求めていました。エコワークスの36坪平屋は、トイレ横の洗面と広い洗面台で朝の支度を受け止め、脱衣室には洗濯作業の役割を持たせていました。

整理すると、一体型の実例でも狙いは同じではありません。和歌山県のガレージハウスは『一室で完結させること』、ハウスアップのホテルライクハウスは『水まわりをまとめつつ手入れしやすくすること』、エコワークスの36坪平屋は『朝の支度と洗濯作業の役割を分けること』に重心があります。

だから、『分けるべきか』を先に決めるより、まずは自宅でどこが混み合うのかを見直したいところです。朝の洗面なのか、入浴前後なのか、洗濯物を干してしまうまでなのか。答えが違えば、同じ洗面でも置く場所も広さも変わります。

特に見落としにくいのは、洗面を誰がどれくらいの時間使うかと、脱衣室にどこまで洗濯機能を入れたいかです。メイクや整髪で長く使うなら分離型が合いやすく、着替えと洗濯を同じ場所で進めたいなら一体型が合いやすい可能性があります。

打ち合わせで確認したいこと

  • 朝いちばんに重なりやすいのは、洗面ですか、トイレですか、それとも脱衣室ですか。
  • 洗面では、手洗いだけでなく、メイクや整髪までしますか。何人が同時に使いたいですか。
  • 入浴中に別の家族が洗面を使う場面はありますか。鍵や視線の工夫で許容できますか。
  • 脱衣室には、着替えだけでなく、洗濯機、室内干し、作業台、洗剤収納のどこまで必要ですか。
  • 洗濯は乾燥機中心ですか。それとも部屋干しや外干しも前提ですか。
  • 来客も使う洗面にしたいですか。それとも家族中心の水まわりとして考えますか。

洗面と脱衣を一緒にするか分けるかに、ひとつの正解はありません。今回の3実例で共通していたのは、見た目より先に『何を楽にしたいか』を決めていたことです。朝の支度、入浴中の使いやすさ、洗濯の流れ、手入れのしやすさ。この順に自分の暮らしを確かめると、一体化と分離のどちらが合うかが見えやすくなります。

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